ふと見ると、肩に白いフケがちらほら・・・
きちんとシャンプーしているのに、自分のフケを見つけてショックを受けたことのある人は意外と多いものです。
フケがあると不潔なイメージになってしまい、「美」にも悪影響を与えてしまいますよね。
では、なぜフケが出るのでしょうか?
ここでは、そんな気になるフケについて、原因から対策まで詳しくご紹介しましょう。
そもそもフケって何?
フケがあると、不潔な感じがするので決していいイメージではありません。
実はフケは古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたもので、「フケ」として目に見えなくても誰にでもあるものなのです。
通常の健康な頭皮の場合、フケはとても小さく目立たない上シャンプーをすると取り除かれるため、気になることはありません。
通常は小さく目立たないフケですが、肌のターンオーバーが正常に行われていないなどの様々原因で少しずつ分厚くなり、最終的には目に見えるフケとして出てきてしまうのです。
フケが増えるのはなぜ?
頭皮は全身の中でも得に皮脂の分泌が多い部位ということができます。
分泌された皮脂にホコリが付くなど、汚れがたまりやすい上、髪の毛があるので汚れが落としにくくムレなどが原因で肌トラブルも起こりやすいのが特徴です。
何らかの原因で肌のターンオーバーが正常に行われなくなったり洗髪方法が誤っていたりすると、古い角質が溜まってきてしまいます。
そうなると雑菌が繁殖しやすくなり、雑菌により頭皮の状態が悪くなるとかゆみが炎症を起こしたりします。
その結果更に頭皮の状態が悪化し、フケがたくさん出る「フケ症」になってしまうのです。
フケには2種類ある!症状と原因を徹底解説
フケというとパラパラと肩に落ちてくるイメージを持つ人が多いですが、フケは2つの種類があります。
ここでは、それぞれの症状と原因を解説していきましょう。
かゆみを伴うカサカサフケ(乾燥フケ)
フケと聞いてまず思い浮かべるのが、この乾燥フケでしょう。
頭を掻くとパラパラと肩に落ちてきたり、髪の毛に白く浮いて見えたり不潔なイメージがするものです。
乾燥フケの原因は、まさに頭皮の「乾燥」にあります。
頭皮が乾燥する原因は様々ですが、まずは空気の乾燥があります。
特に乾燥する冬は乾燥肌に悩む人が増えるように、乾燥フケに悩む人も増えるのです。
体調不良や栄養バランスの偏り、ストレスによる肌のバリア機能の低下も、頭皮を乾燥させる原因となります。
また、外部からの刺激も乾燥を加速させてしまいます。
外部からの刺激としては、シャンプー剤や整髪料、カラー・パーマ剤などの薬剤をはじめ、紫外線、摩擦など様々なものが考えられます。
乾燥が進んだ肌には、水質の変化やカルキなどでさえ、刺激になってしまうのです。
他にもアトピーなどによる皮膚炎も頭皮の乾燥の原因として挙げられます。
花粉やハウスダストに対するアレルギーも考えられます。
このように様々な原因で頭皮が乾燥すると、乾燥フケが発生してしまいます。
ニオイも気になるベタベタのフケ(脂性フケ)
皮脂フケの特徴は、皮脂と混ざっているのでしっとりしています。
そのため、乾燥フケのようにパラパラと落ちてくることは少なく、自分で気づいていない人もいます。
皮脂フケは髪の毛の間に挟まっていたり、頭を掻いた際に大きめの塊で落ちてきたりします。
また垢のように、爪の間に詰まることもあります。
更に皮脂フケの特徴としては、ニオイを伴うということです。
過剰に分泌された皮脂に汚れやほこりが吸着し、それが雑菌の繁殖を招くため洗髪をした直後でも、長期間洗っていないようなニオイが残ってしまいます。
乾燥フケの原因が「乾燥」にあったように、皮脂フケの特徴は過剰に分泌された「皮脂」にあります。
脂質フケの原因は、そもそも洗髪をした際に、きちんと汚れが落とせていないということが考えられます。
適切に皮脂を落とせていない状態が続くと、皮脂が過剰に分泌されているのと同じ状態となってしまい皮脂フケを誘発してしまいます。
頭皮の皮脂が過剰に分泌される原因としては、脂っこい食事があります。
特に、牛肉や豚肉などの脂質の多い食品、お菓子や果物などの糖質の多い食品、ビール、日本酒などのアルコールなどを過剰に摂取することで皮脂の分泌が増えると言われています。
またストレスや加齢、睡眠不足などによるホルモンバランスの乱れが原因でも皮脂の分泌が促進されます。
頭皮に過剰な皮脂があると頭皮の雑菌であるマラセチア菌が繁殖します。
マラセチア菌は健康な頭皮にも存在している常在菌ですが、皮脂が多く分泌された状態が続くと増殖し、炎症やフケの原因となるのです。
フケに気付いたらどうしたらいいの?
清潔にしているつもりなのに、フケに気付いたらショックですよね。
では、フケがあると気付いた場合はどうすればいいのでしょうか?
フケや頭の痒みは、放置することで「フケ症」が進行してしまいます。
「フケ症」が進行すると、フケだけでなく頭皮が炎症を起こし、脱毛や薄毛の原因になる可能性もあります。
そのため、フケに気付いたら早急な対策が大切です。
原因は何か考えてみよう
フケに気付いたら、その原因を考えてみることが大切です。
なぜならフケを改善するには、原因を取り除くことが最も早く効果が見込めるためです。まずは、自分のフケが先ほどご紹介した乾燥フケと皮脂フケのどちらに該当するかをチェックします。
そして、その原因は何なのかをしっかりと分析しましょう。
毎年同じ季節にだけフケが出る場合には、乾燥などの外的要因や花粉など何らかのアレルギーの可能性もあります。
睡眠不足やストレスなどが思い当たる場合には、改善するように努めましょう。
ニオイを伴う場合には、皮脂フケである可能性が高いため洗髪方法や食生活も見直してみましょう。
頭皮に優しいシャンプーを使おう
フケを悪化させないためには、頭皮に合ったシャンプー剤を使いましょう。
乾燥フケの場合には、シャンプー剤の洗浄力が必要以上に強すぎる可能性が高いです。
皮脂フケの場合は頭皮への優しさも大切ですが、同時にしっかりと汚れを落とせているかどうかもチェックする必要があります。
乾燥フケと皮脂フケを交互に繰り返している場合には、特にシャンプー剤が合っていない可能性が高いので、早急に自分にあったものに交換しましょう。
シャンプー剤を選ぶ際には、洗浄成分に注目します。
頭皮に優しいものを選ぶなら、アミノ酸や酢酸などの洗浄成分を用いたシャンプー剤がおすすめです。
正しい洗髪の方法については、後ほど詳しくご紹介します。
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マッサージも効果的
頭皮の環境をよくするためには、血行を良くすることも効果的です。
頭皮マッサージはほどよく頭皮の血行を促進してくれるため、おすすめの方法です。
乾燥フケの人は、かゆみを抑える頭皮用のローションを使用したり、乾燥を防ぐためにマッサージオイルを使用したりするのもいいでしょう。
皮脂フケの場合は、さっぱりタイプのローションや爽快な香りのするローションもオススメです。
マッサージをする際は、頭皮に摩擦を与えないように、また爪を立ててしまわないように気をつけましょう。
指の腹で指圧するように頭全体をマッサージしましょう。
また頭全体を包み込み、頭皮を前後左右に動かすのも効果的です。
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注意!こんな症状は皮膚科を受診
フケも症状や原因によっては皮膚科を受診する必要があります。
症状が軽いフケであれば、原因を正しく取り除くことさえできれば改善することが多いでしょう。
ですが、正しい生活習慣を心がけ思い当たる原因を取り除いても症状が改善しない場合や、炎症を起こしひどくなってきた場合には、このままでは更に悪化する可能性があるので注意が必要です。
注意したいフケの原因
皮膚科を受診する必要のあるフケの原因としては、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、頭部白癬、シラミなどの寄生虫、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が挙げられます。
これらの場合、フケだけでなく頭皮に炎症を起こす可能性が高く、自力で治すのは難しい場合が多いです。
頭皮は紫外線や湿気、乾燥の影響を受けやすく、一度炎症が起きてしまうと治りにくく悪化しやすいのが特徴です。
そのため、これらの原因が思い当たる場合には速やかに皮膚科を受診しましょう。
かゆみが治まらない場合も皮膚科へ
また特に炎症がひどくなくても、かゆみを伴う場合には掻いて悪化させてしまう可能性がとても高いです。
痒みというのは我慢するのが難しく、寝ている間に知らず知らずのうちに掻いてしまっていることも多いのです。
特に炎症が見当たらない場合は市販の薬を使用してみるという方法もありますが、それでも改善しない場合には、度皮膚科を受診してみることをオススメします。
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今すぐ実践!フケを予防する方法とは?
フケはいったん改善したとしても、またしばらくすると再発しやすいという特徴があります。
再びフケが発生しないようにするためには、予防することが大切です。
まずは規則正しい生活が大切
フケを発生させないために最も大切なのが、ストレスのない、規則正しい生活を送るということです。
これは健康にも直結することですね。
乾燥フケ・脂性フケ共に、ストレスや不健康な生活習慣、不規則な食生活が原因となっていることが多々あります。
生活習慣の中でも、頭皮に特に影響を与えるのが睡眠です。
十分な睡眠は皮膚の新陳代謝を促し、ターンオーバーを正常な状態に導いてくれます。
特に肌細胞の修復や調整に効果のある成長ホルモンは分泌される時間が決まっており、午後10時から午前2時がゴールデンタイムと言われています。
このゴールデンタイムに睡眠をとることが効果的です。
また健康な肌を保つためには食生活も大切です。
乾燥フケだった人は、ビタミンやミネラルなど肌のバリア機能を高めるための栄養素を多くとることを心がけましょう。
また皮脂フケになりがちな人は、脂質や糖質、ナッツ類の摂取を控えるといいでしょう。
また喫煙や過度の飲酒も控えた方が賢明です。
正しい洗髪を覚えよう
頭皮の状態にあった適切なシャンプー剤選びはとても大切です。
ですが、いくらシャンプー剤が頭皮に合っていても、洗髪の仕方が間違っていたら意味がありません。
ここでは、正しい洗髪方法をご紹介します。
まず洗髪の頻度ですが、乾燥フケになりがちな人は1~2日に一度、皮脂フケが気になる人は毎日洗髪することが基本です。
特に乾燥フケの人は適切な洗髪の頻度を自分なりの探ってみましょう。
洗髪後にかゆみを感じるようであれば、頻度が高すぎる可能性もあります。
洗髪する際は、時間をかけずに速やかに汚れを落とすことが大切です。
そのためには、洗髪前にブラッシングで髪の毛のもつれをといておきましょう。
そして洗髪するお湯の温度ですが、38℃前後のぬるま湯が原則です。
温度が高すぎると肌をバリアしてくれる必要な皮脂まで落としてしまい、冷たすぎると汚れを十分に落とすことができません。
ブラッシングが終わったら、ぬるま湯でしっかりと汚れを洗い流しましょう。
この際、できるだけぬるま湯だけである程度汚れを落とすのが理想です。
そうすることで、シャンプー剤を使用する時間を短縮し、頭皮への負担を最小限にすることができるのです。
ぬるま湯で汚れを落としたら、しっかりとシャンプー剤を泡立ててから優しくマッサージするように洗髪しましょう。
泡立てていない原液のシャンプー剤を直接髪の毛や肌につけることは厳禁です。
頭全体を速やかに洗えたら、たっぷりのお湯でシャンプー剤が残らないようしっかりと洗い流します。
リンスやトリートメント剤を使用する際は、できるだけ頭皮にはつけずに髪の毛の表面と毛先を中心にコーティングし、しっかりと洗い流しましょう。
正しいドライヤーも大切
洗髪と同じくドライヤーもとても大切です。
乾かす方法を誤ると、頭皮の乾燥を招いてしまいます。
ドライヤーは髪の毛や頭皮から15㎝程度離して、一か所が熱くなりすぎないように気をつけながらしっかりと乾かします。
自然乾燥やドライヤーが不十分だと、頭皮が濡れている時間が長くなってしまいます。
それが雑菌の繁殖を招き頭皮環境を悪化させ、さらには乾燥を促してしまうのです。
頭皮は掻かない!
フケを起こす頭皮の状態というのは、かゆみを伴うこともしばしばです。
痒いからと頭を掻いてしまうと、傷ができてしまいます。
その傷が、更にフケを悪化させる原因となり、新たな痒みも誘発してしまうのです。
そうなると、痒みと傷、フケの悪循環に陥ってしまうのです。
傷を作らないためには、爪を短く切っておくのも効果があります。
頭皮の痒みを抑えるために
頭皮の痒みを予防するためには、いくつかのポイントがあります。
まずは、ストレスをためないようにしましょう。
ストレスがたまると、痒い時に我慢できなくなり掻きむしってしまいます。
洗髪の際はぬるめのお湯というのはご紹介しましたが、痒みが気になる場合には最後に少し冷たいと感じるくらいの温度のぬるま湯をかけることでかゆみを抑えることができます。
また髪を乾かす際も、頭皮を温めないように気をつけましょう。
そして、汗も痒みの原因になるので注意が必要です。
暑いとどうしても汗をかいてしまいますが、その際に帽子をかぶっていたり髪の毛を束ねていたりしていると湿気がこもって痒みを誘発してしまいます。
できるだけ風通しの良い頭皮環境を心がけましょう。
乾燥が原因の場合にはオイルなどによる保湿、痒みを抑える成分の入ったローションなども活用したらいいでしょう。
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美容効果も!オイルによるフケ対策って?
ストレス社会にある現代、頭皮に悩みを抱える人は増えていると言われています。
様々なフケ対策がありますが、今注目が集まっているのがオイルによるフケ対策です。
オイルというと乾燥フケだけに効果がありそうなイメージですが、実は乾燥フケ・皮脂フケともに効果が見込めるんです。
ここでは、そんなオイルによるフケ対策をご紹介しましょう。
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頭皮の保湿対策に効くオイルランキング!美容師オススメの使い方
頭皮ケアに使えるオイルの種類
まずはフケ対策に使えるオイルをご紹介します。
それぞれに特徴があるので、自分に適したものを選ぶといいでしょう。
最も安価で手に入れやすいのはオリーブオイルです。
アレルギーや敏感肌が心配ならホホバオイルが使いやすいでしょう。
オイルの香りが苦手な人はココナッツオイルを選べば比較的油臭さを感じずにすみます。
頭皮だけでなく髪の毛への効果を求めるなら椿オイルがおすすめです。
またアルガンオイルなら血行促進効果があるので、アンチエイジングや薄毛対策にもなります。
馬油はかゆみを抑える効果があると言われています。
脂性フケのオイルケア
脂性フケの場合は、オイルを活用して汚れや余分な皮脂をしっかりとクレンジングするのが効果的です。
オイルを使用することで、しっかりと汚れを落としつつ必要な潤いはキープすることができます。
方法は、洗髪をする前にオイルを頭皮全体になじませます。
この際指先にオイルをつけて髪の毛の間から塗りこむようにするといいでしょう。
オイルをつけたら指の腹でゆっくりと頭皮全体をマッサージします。
そのまま洗い流してもいいですが、ディープクレンジングとして蒸しタオルやシャワーキャップをして少し時間をおいてもいいでしょう。
終わった後は、洗い残しがないようにしっかりと洗髪をします。
乾燥フケのオイルケア
乾性フケは洗髪後にオイルでマッサージしながら保湿をするのが効果的です。
洗髪後にしっかりとタオルドライをします。
濡れた状態でできるだけ髪の毛にオイルをつけないように、ブロッキングしながら地肌に直接オイルをなじませます。
その後優しく頭全体をマッサージしましょう。
血行を促進するためには、特に首の後ろあたりをマッサージするのが効果的です。
終わったらしっかりと髪を乾かしましょう。
オイルのべたつきが気になる場合には、オイルの量を調整するか、乾かす前に地肌にタオルを押し付けるようにふき取ればいいでしょう。
まとめ
いくらオシャレな服装や髪型をしていても、フケがあると台無しですよね。
フケは見た目が不潔なだけでなく、痒みを伴うととても不快に感じます。
そうならないためにも、フケはしっかりと予防・早期対策をすることが大切です。
頭皮の環境を整える生活習慣は直接美肌にもつながり、さらには健康にも効果的です。
フケのない生活習慣を身に着け、美しく健康でありたいですね。