白髪は早い人だと40代初めから、50代ともなると大半の人に見られる現象。
老眼や女性の閉経など、体の機能がダウンしてくる時期に増えてきます。
まだ本数が少ないうちは数カ月に一度染めていた人も、だんだん白髪の数が増えてくると対応が追い付かなくなることも。
頻繁に白髪を染めるのは面倒だし、髪や頭皮に負担がかかりそう…と思ったら、白髪染めの間隔を延ばすことも視野に入れてみましょう。
白髪が増えてきても、キレイに見せるアイデアをご紹介します。
※白髪染めをする間隔を延ばしたい人は前回の記事も参考にして見てください。
白髪染めをする間隔を延ばす方法!美容師おすすめのアイテムを紹介
目次
いつにする?次の白髪染め
私たち美容師は白髪が伸びてきた部分を染める、いわゆるリタッチの間隔は、髪や頭皮を傷めないためにも2カ月がベストとですよ!と、お客様におすすめしています。
しかし実際は白髪染めをした後、2~3週間で白髪が伸びてしまい、早くも目立ち始める人も多いようです。
そんな時は髪に負担が少ないヘアマニキュアで対応するという方法もありますが、なかなか仕上がりに満足がいかないことも。
しかし白髪染めはキューティクルの結合をゆるめることで髪の内部を染めるので、あまりに頻繁に行うと髪は傷んでしまいます。
そして白髪染めは頭皮にも負担がかかるので、人によっては乾燥してフケが発生することも。
頭皮がダメージを受けるということは、育毛にもよくない影響を与えてしまいますが、白髪世代は頭皮のエイジングケアも気になる世代のはず。
薄毛対策もしたい人にとっては、白髪染めは悩ましい問題になりかねません。
白髪染めをするしないの判断とは
あまり頻繁に行うと髪と地肌によくない白髪染めですが、白髪を染めないでいると老けた印象になりそうで、染めざるを得ないという気持ちになる人も多いことでしょう。
しかしいっそ染めるのをやめるという選択肢もありますし、白髪染めを行う間隔を延ばして、その間もステキに見える方法を研究するという選択肢もあるのです。
白髪染めをしない生き方を選ぶ人も増えてきています。
最近話題なのが、白髪染めをしない生き方です。
白髪を生かした髪型で白髪を隠すのではなく、白髪を堂々と主張しておしゃれに生きる生き方です。
白髪を生かす髪型が知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
白髪染めを続けるなら自然な印象に
もし、これからもしばらくは白髪染めをすると決めているなら、今よりも頻繁に染めなくてもいいように、今までとは違う白髪染めへのアプローチを考えてみましょう。
もしこれまでは地毛の色に合わせて染めてきたならば、濃い色に染め続けなければならず、白髪が伸びた時のコントラストが気になってしまいます。
しかも肌のたるみやしわが発生してくる年代でもあり、あまり黒々とした髪色はかえって不自然な印象になる可能性も。
そういう状況で白髪と地の髪色が自然に溶けあった印象にするためには、今までよりもやや明るい白髪染めを選んでみることがお勧め。
明るい色だと白髪との色の差が少なくなるので、黒っぽい髪色よりも白髪は確実に目立ちにくくなります。
疲れ顔に見えないようなファッションと共に
白髪が増えてくる年代は、どうしても肌の老化も伴います。
肌も髪もカサついた状態になり、何もしないでいるとお疲れ顔に見えてしまうかも。
そんな時くすんだ色の服や、おしゃれ感を欠いたファッションを見につけていたら?ダブルで疲れて見えてしまうことにもなりかねません。
化粧品で肌のお手入れをすることも大切ですが、ファッションの与える印象も無視できません。
肌がくすんでくる年代の人こそ、肌がきれいに見える明るい色を身につけるべきであり、ついつい無難な地味色ばかり選ぶのをやめましょう。
ビビッドカラーや明るいカラーに対して憶する気持ちがあるなら、まずはストールやマフラー、帽子などのポイント使いでもよいのです。
若い頃からモノトーンが好きな人も地味コーディネートになりがちですが、グレーにホワイトやブラックを合わせてメリハリをつければ、かえって洗練された印象に。
姿勢に気をつけて老けて見せない
白髪がイメージさせる老人ぽさを払拭するには、姿勢のよさも大切な要素です。
筋力が衰えてくる年代なので、背をまっすぐ保てずに猫背気味になる人が増えてきますが、これはとても老けて見えてしまいます。
背をまっすぐにするには、頭を吊られているように首を伸ばすことを意識して。すっと伸びた姿勢でいると、背も高く見せてくれます。
また、歩く時に猫背になりがちな人は、胸を張り気味にしてみましょう。
体幹をまっすぐ保つのに役立つ、背筋と腹筋を鍛える筋トレを、生活に取り入れることも意識したいものです。
過渡期はヘアケアに気を配って
白髪染めの間隔を延ばすとなると、どうしても白髪が目立つ過渡期が発生してしまいます。
この時にお手入れ不足に見せないためには、以前よりも入念なヘアケアを行うべき。
昔と同じシャンプーやコンディショナーを使っている人は、シニア向けのものに変えるのも一つの方法です。
シニア向けシャンプーの中には、シリコンやポリマーを加えて髪を乾かす際に疑似的なボリューム感を出すものがありますが、こうしたものはエイジングケアに特化したシャンプーとは言えないので、積極的にはご紹介しません。
それよりも髪の成分であるアミノ酸、ケラチンなどを配合したものや、頭皮の血行をよくする植物由来エキスを配合したものなど、時間はかかっても髪の内部からの健康を目指すシャンプーがお勧めです。
パサついた印象はNG!
白髪染めの頻繁な使用は頭皮の乾燥の原因にもなりますので、普段から乾燥しやすい人は白髪染め直後のケアにも気を配りたいもの。
パサつくと髪がぼうぼうと広がってしまう原因にもなりますし、乾いた見た目がカサついたイメージを増幅してしまいます。
こうした印象を回避するためには、髪をしっとりとさせるシャンプー、コンディショナーを選ぶだけではなく、ヘアオイルなどの力を借りることも必要。
ケアに必要なヘア用コスメを総動員して、パサつきを抑えましょう。
ぼさぼさにならないよう保湿ケアを
白髪世代の人は、普段の髪の保湿ケアに今まで以上に気を配って欲しいものです。
シャンプーとコンディショナーに加えて、週に1回程度はトリートメントを行いましょう。
その際ホットタオルで巻くと、浸透がよくなると言われているので、お試しを。
お風呂を出た後に行うトリートメントをアウトバストリートメントといいますが、乾燥する季節は、普通のトリートメントではぼさぼさになりがちな人も増えてきます。
その際はヘアケア成分を含むヘアオイルを使用すると、髪がしっとり落ち着きます。
オイルやスタイリング剤を味方に
こうした普段のオイル使いに加えて、外出の際はパサつきや広がりを抑えるスタイリング剤を使うとよいでしょう。
スプレーやムースで固めるといった発想ではなく、髪全体になじませて使うものがふんわり感も出てお勧め。
髪が細くなりコシがなくなってきたと感じたら、髪型の補正と栄養補給を兼ねられるスタイリング剤を使いましょう。
アルガンオイルやケラチン入りなど、スタイリング剤もなるべくナチュラルな成分、髪の栄養になる成分を配合しているものを選ぶと、髪や頭皮のケアもできて一石二鳥に。
髪に良い栄養もたっぷりと
髪のケアというとトリートメントなどの外側からのものを思い浮かべがちですが、髪によい栄養を口から摂ることも大事な要素です。
例えば髪や爪の主成分であるケラチンはタンパク質の一種なので、タンパク質を多く含む魚や肉、大豆製品を日常的に摂ることがお勧め。
そしてビタミンB群は育毛に効果があるので、健康な髪を保つにはぜひ摂りたいもの。
ビタミンB2は皮脂の分泌を抑制するので、頭皮を清潔な印象にしてくれます。
レバー、かつお、まぐろ、ピーナッツなどに含まれるビタミンB3は頭皮の血行をよくするので、髪にツヤやハリが生まれます。
卵黄、納豆、モロヘイヤなどに含まれるビタミンB5は、髪を作る毛母細胞の働きを活性化。
ケラチンが作られる際補酵素として役立つ、ビタミンB6も摂るとよいでしょう。
ビタミンB6唐辛子やにんにく、バジル、パセリ、小麦胚芽などに含まれています。
あとはアーモンドや海藻に含まれる亜鉛も摂りましょう。
亜鉛は髪の主成分ではありませんが、摂取したタンパク質がアミノ酸に分解され、髪になるプロセスを助けるミネラルです。
そのため、亜鉛の摂取が減ると発毛にも影響が出ると言われているので、頻繁に摂りたいもの。
また、筋肉を修復したり、肌や髪の新陳代謝にも関わりがある成長ホルモンの分泌を促すことも大切です。
成長ホルモンは睡眠中に分泌されるので、睡眠不足は髪の美しさも損ないかねません。
髪の美しさを保つには、こうした体の中からの働きかけもとても大事。
毎日の積み重ねが髪の質をアップするので、高価なスタイリング剤を使うこと以上に気を配っていきたいものです。
次の白髪染めまでのアイディアをご紹介!
今までご紹介してきた、次の白髪染めまでの間隔が空いた場合に気をつけるポイントのまとめと、プラスアルファのアイディアをご紹介します。
白髪交じりの状態をネガティブに捉えず、ステキに見せるためにはあなたの努力も必要です!
「白髪染めの色を徐々に明るく」
白髪の白色となじむように、白髪染めの色を今までよりも明るい色に変えていきましょう。
また、科学的な成分は髪のエイジングケアにとってよくないので、髪のトリートメント効果もあるハーブ、ヘナで染めるのも一つの案です。
ヘナは染めるのに1時間近くかかるため、忙しい人には長く感じられるのがデメリット。
しかしトリートメント効果があり、髪のツヤが出てダメージが修復されるというメリットがあります。
そして白髪がオレンジ色に染まってしまうのが特徴ですが、インディゴ配合のヘナなどもっと濃色に染まるタイプも発売されているので、好みにあった色のヘナを探してみましょう。
「疲れた印象にならないツヤを与えて」
ところで白髪というと老けて見える、やつれた印象に見えるといったネガティブな意見があるのは確か。
白髪が老化現象であるのは周知の事実なので老けて見えることは仕方がありませんが、疲れて見える、やつれて見えるということは努力で回避できます。
白髪でもイキイキと見える人、ステキな人をお手本にしてみると、やはり髪にツヤがあり、ぼうぼうにならずにまとまりがあることが感じられます。
白髪でも美しいという印象を与えるよう、ツヤがある髪を心がけて。
「白髪も似合う髪型をチョイス」
バサバサな印象にしないためには、広がり過ぎず清潔感がある髪型を選ぶことも重要。
白髪に合う髪型は、女性なら短めやボブなど、あまり長すぎないものがお勧め。
セミロングなど長めにする場合は、髪のまとまりやしっとり感があるかどうかチェックを。
ウェービーで長いロングヘアは広がってしまいがちなので、髪をおろして広がるにまかせたままだとイメージがよくありません。
アップにして、すっきりとまとめることをお勧めします。
※白髪に似合う髪型の記事です
「帽子のおしゃれを楽しんで」
白髪が増えてきたら、帽子のおしゃれも取り入れたいもの。
白髪を隠せるという役割もありますが、帽子の形が若々しいと、全体の印象も若々しく見えるというメリットもあるからです。
もちろん若者がかぶっているのと同じデザインの帽子をかぶっては、若作り感が出過ぎてしまいますが、かといって古臭いデザインの帽子をかぶっていると、かぶらない以上に老けて見えてしまいます。
流行も意識しつつ、かつ身につけているファッションからかけ離れたイメージにならないデザインを見つけましょう。
「まとめ髪でこなれた雰囲気に」
シニアのロングヘアは、下したままだと若作りな印象か、手入れが行き届かないとかえってやつれた印象になりがちなのでリスクが高いのですが、まとめ髪なら大丈夫。
欧米のおしゃれなな白髪女性の中には、とても上手にアップヘアを作って、こなれた雰囲気を醸し出している人がちらほら。
そんなおしゃれマダムにあやかってまとめ髪にする時は、下の位置でまとめると老けて見えるので、ちょっと高い位置でまとめるのが若々しく見えるコツ。
昨今はかっちりまとめなくても、少々ほつれていた方がおしゃれに見えるので、アップヘアのハードルも低くなっています。
ロングヘアのままでいたい人は、ぜひまとめ髪で清潔感のある見た目をキープしましょう。
白髪を一つの髪色として楽しんで
リクルートライフスタイルが20~69歳の男女に行った、2016年の白髪に関する意識調査によると、白髪染めを使っている人の割合は、男性が3割のところ、女性は8割。
白髪染めを使い続けたいという人も3割を超えていますが、使い続けるのは若く見せたいからという理由が圧倒的。
しかし、白髪染めをやめた、頻繁にはしないという人ももちろんいるのです。
そうした人のおしゃれテクニックを学んで、白髪をおしゃれな髪色の一つとして、ポジティブにとらえてみませんか?
※白髪が似合う髪型が知りたい方は、pinterest.jpも参考にしてみてください